コラム「なぜ弁護士との打ち合わせが必要なの?」

ご依頼を受けると、定期的に依頼者の方とお電話やご面談にて、お打ち合わせをします。

中には、「依頼したんだから、全部先生に任せるよ。」と言ってくださる方もいらっしゃいます。 これは信頼していただいている証拠ですので、弁護士としては嬉しいものです。

しかし、「それでは弁護士の方で進めていきますので、終わったらご報告します。」というわけにもいきません。

なぜなら、紛争において問題となっているのは依頼者の方の権利であって、代理人である弁護士が自分の判断で処分することはできないからです。

例えば、「300万円を貸したのに、全く返ってこない。」というときに、代理人の弁護士が相手方に対して、勝手に「あなたも大変だと思うので、150万円にまけてあげますよ。」などと言って、和解してしまうのはおかしいということです。

これはやや極端な例ですが、要所要所で、方針や具体的な進め方、和解の内容等について依頼者の方のご意向を確認する必要があるので、お電話やご面談をしているわけです。

ここまでお話すると、「弁護士って依頼者の希望を聞いて伝達するだけの人なの?」という疑問が湧いてくると思います。

答えは、NOです。

まず、弁護士に依頼する方は、法律に従ってご自身の問題を解決するにはどういう方法があるのか、また、訴訟でどう戦っていけばいいのか、といったことをお知りになりたいはずです。

そこで、私たちは、法律の専門家として、法律に従って考えられる選択肢をお示しし、メリットとデメリットをご説明するようにしています。

しかし、弁護士から「今回はA案、B案、C案が考えられますが、それぞれ〇〇というメリットがあり、他方で〇〇というデメリットもありますので、どれか選んで下さい。」と言われてしまっては、結局、どれを選べば良いのかわからないと思います。

そこで、私たちはさらに一歩すすめて、「今回は○○という理由でA案をとりたいと考えています。」とご提案するようにしています。

その際、依頼者の方に心からご納得いただいた上で、「A案で行こう!」と言っていただけるように、その理由をしっかりと、丁寧にご説明するように心がけています。

このような次第で、今回は弁護士が打ち合わせをする理由についてご説明しました。